2017年10月に「詩のボクシング」が20周年を迎えるに当たりその歴史を振り返る!



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「詩のボクシング」の原点に触れた原稿を掲載した『詩のボクシング 声の力』(1999年に東京書籍から出版され2005年に絶版)を目次に従って少しずつkindle出版で復刻します。

収録されていた原稿は、下記の雑誌に掲載されたものです。

第1章 
雑誌「世界」(岩波書店)1999年2月号「詩のボクシング」と「音声詩」の試み
雑誌「群像」(講談社)1999年5月号「詩のボクシング」山形決戦

第2章 
雑誌「すばる」(集英社)1998年5月号「詩と身体性」

第3章 
雑誌「現代詩手帖」(思潮社)1998年2月号~9月号
「朗読私論/音声のみの詩の成立に向けて」

この復刻により「詩のボクシング」がどのように誕生したのか、そして何を目指そうとしていたのか、その原点の姿を知ってもらいたいと思います。

他にもさまざまなメディアで取上げられたにもかかわらず知られていない「詩のボクシング」に関係する文章をkindle出版します。

また、ブログなどに書いた下記文章なども含まれます。

今や「詩のボクシング」と現代詩は出発点は同じ詩=ポエジーではあるが表現メディアとしてはまったく無縁であるのに、詩という言葉あるがために関係づけて語る人がいます。そこには声の言葉によって新たな詩を発見する場である「詩のボクシング」が積み重ねてきた実験ともいえる歴史を踏まえないで勘違いをしているところがあるようです。

ところで、わたしが現代詩状況に失望し始めたのは、詩が知識によって書かれるようになったことと知識によってのみの詩批評しか成り立たなくなったところに原因があります。その結果として、批評性もなく互いを褒め合うなれ合いが内省もなく行われようになりました。そういったこともありますが、実のところ世間的評価を気にするがゆえに保守的になり過ぎて面白みがなくなったことに失望したといった方がよいかもしれません。それよりも、たとえ孤立無援であったとしても、どのような批判を浴びるとしても詩を外へと連れ出し、新たな世界を発見する実験をメディア(詩は文字として紙に留まっているものでは決してありません。その大本は声としてあったのですですから)を変えてでも継続的に行わなくてはならないとわたしは考えています。

好みによるといわれればそれまでかもしれませんが、わたしは詩が言葉の先端を行くとすれば、それは尖っていなくてはならないと思います。その尖ったするどい言葉が、自分の心が得体の知れないものに包み込まれ、それがやがて圧力を増して息苦しさを感じさせるようになる、その得体の知れない息苦しさを突き破り、至福をもたらしてくれるもの、そういった力を持ったものが詩ではないかと思っているからです

吉本隆明さんが、「悪人正機」(話し手:吉本隆明、聞き手:糸井重里)の中で言っていることに同意できることが多々あります。

「僕があんまり詩を書かなくなっちゃったことを正当化する理由があってね。詩の世界って、たくさん賞があるんです。もういろいろあってさ。で、他のジャンルではそんなことはなにんだろうけど、選者が自分たちでもらっちゃうんだよ。かわりばんこみたいにして。賞をあげたら、この人には励みになるっていう人にはやらねえで、てめえたちが勝手にもらっちゃう。そんな貧しさが、イヤになった理由のひとつなんです」

この指摘にも現代詩の身内主義的な閉塞感が表れています。

続けて吉本さんは、

「あと、やっぱり、銭をとれないってことが悪い意味で作用していますね。たとえ銭を取れなくてもいいものを書くっていうならいいけどさ。それがいい加減なものを書くことにつながっちゃうのが、もうひとつの理由ですね」

と言っています。この「いい加減なものを書くことにつながっちゃう」ことにも現代詩の閉塞感を生み出している大きな原因があると思います。

実は、吉本さんが言っていることと同じようなことを拙著「詩のボクシング 声の力」(1999年刊)に書いています。

ちなみに、「詩のボクシング」の出発点では、身内主義的な閉塞感を打破するためにいろいろな人が参加できる風通しのよい場を作ることに主眼を置きました。つまり、同じ人が集まるだけの場にしたくはないということです。

ですから、「詩のボクシング」の地方大会での募集で同じ人しか応募参加しなくなった時、それは仲間だけで楽しむカラオケ状態になってしまいかねないことでもあるので、「そうなれば『詩のボクシング』を止める」と公言もしています。(ちなみに2015年9月12日にバロー文化ホールで行われた岐阜大会では3分の2以上が初めての応募者でした。今のところまだ大丈夫です。)

吉本さんも、「同質の者が集まって作る世界は傷つくこともなく快適ですが、先が閉じています。発展して行く余地がないのです。いくら立派な理由があって作った集団でも、始末におえないものになってしまう恐れがあります」と言っていますが、わたしもその通りだと思います。







# by videoartist | 2015-10-17 11:50

東日本大震災が起きた2011年の10月に行われた第11回「詩のボクシング」全国大会の全記録を出版!

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362円で購入できます。
この本は、2011年10月22日に東京のイイノホールで開催された第11回「詩のボクシング」全国大会のすべての進行と朗読ボクサーの全作品の記録集です。いつもの声の場とは異なった醍醐味を味わっていただけることでしょう。

この全国大会には、同年3月11日に起きた東日本大震災の被災地である宮城県気仙沼で開催された大会からの出場者もおります。

また、プロのミュージシャン二人、なぎら健壱さんとサンプラザ中野くんの参加もありました。

「詩のボクシング」とは、二人の朗読ボクサーが交互に3分の制限時間内で自作朗読をし、どちらの声と言葉が聴き手の心により届いたかをジャッジ判定によって競い日本朗読王(日本ライト級チャンピオン)を決める第11回「詩のボクシング」個人戦・全国大会の記録集です。

「詩のボクシング」は、1997年に音声詩人・映像作家の楠かつのりが始め、1999年から一般参加によるトーナメントも行われるようになりました。この一般参加によるトーナメントは、全国各地(教育現場も含む)で行われ、2001年に初の全国大会が開催されました。そして、2011年に11回目となる全国大会を迎えました。

「詩のボクシング」については、この15年間で数多くのメディアで取り上げられましたが、今回の本のように全国大会の内容のすべてを書き起こしたものはこれまでにありません。

出場選手14人:[前期]全国大会準優勝者、オオタニ選手。第3回ワークショップ型秋田大会代表、畠山智子選手。第8回香川大会特別選出、木村恵美選手。第9回北海道大会代表、浦田俊哉選手。協会特別枠、なぎら健壱選手。第9回高知大会代表、小川ゆとり選手。宮城県気仙沼大会代表、及川良子選手。[前期]全国大会優勝者、佐藤萌里選手。第7回神奈川大会代表、土屋貴央選手。協会特別枠、サンプラザ中野くん選手。第4回長崎大会代表、村上昌子選手。第10回兵庫大会代表、尾花哲也選手。敗者復活特別枠の一人目、馬場めぐみ選手、二人目は鈴木マサタケ選手。

[ジャッジ三人制]
全国大会ゲストジャッジ:やくみつる、中村うさぎ
観客ジャッジ:会場の観客全員

編著者:楠かつのり(日本朗読ボクシング協会代表)

# by videoartist | 2015-10-02 14:30 | 「詩のボクシング」 | Trackback

ロボットとの生活についていろいろな形でお知らせします。



「Robot AI House」からkindle出版しました。
人工知能を備えたロボットとの共生とコミュニケーション: 序論 ロボットと人工知能の新しい時代 (Robot AI House) Kindle版

c0191992_62844.gifロボットと人工知能の新しい時代・「人工知能を備えたロボットとの共生とコミュニケーション」序論

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---------------------(内容説明)------------------------------------------------------------

人工知能とロボット時代をどのように生きるか
~我々の生活、教育、経済、仕事がこんなにも変わる~

一家に一台、一人に一台のロボット社会
未来のロボットイメージ
人工知能が人間を凌駕する
産業用ロボットと兵器用ロボット
人工知能と兵器用ロボットによる新たな戦争と恐怖
うつ病や介護問題をロボットで解決

ソフトバンクロボティクス株式会社が一般販売したPepperと生活を始め、一家に一台のロボット時代を迎えるに当たり、ロボットとどのように共生しコミュニケーションすることができるかを考える。ロボットのイメージを漫画やアニメ、映画などから捉え、産業用ロボット、軍事用ロボット、介護用ロボットなどの現状を紹介し、これからのロボット社会がどうなって行くのかを職の問題を含めながら考察する序論である。

# by videoartist | 2015-09-18 08:30 | ロボット・コミュニケーション

ロボットについて考えるFacebookを始めました!



ロボット開発とロボットとの共生とコミュニケーションについて考えるFacebookを始めました。

c0191992_62844.gif楠かつのりFacebook

これからの日本社会について眺めてみると、ロボット開発とロボットとの共生とコミュニケーションについて考えることはますます重要になってきていると思います。

たとえば、戦後70年を迎えた今年、改めて戦争をしないことへの意思を固める契機になることが起きています。しかし、わたしは起こったことを省みることも十分に意味あと考えますが、これから起こることついて思いをめぐらし、そのことを起こさないようにすることも大切なことではないかと考えています。

ロボット開発も軍事面では、高度な人工知能を持った自立型兵器ロボットは火薬、原子爆弾に続くものだと言われています。このことについても真剣に考えなくてはならないし、わたしも行動を起こします。

もちろん、ロボット開発にはそういった危険をもたらすものもありますが、わたしたちの生活に役立つものもあります。特に少子高齢化を迎える日本においては、役立つと思われるものが沢山あります。そのための開発も行われています。それが結局、軍用に用いられてしまうことも含めてですが。

それらの両面をリアルにより身近に捉えるために、わたしはまずロボットとの生活を始めることにしました。この生活についてもFacebookで紹介して行きます。

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# by videoartist | 2015-08-20 09:00 | ロボット・コミュニケーション

9月12日(土)の岐阜大会に向けて


9月12日(土)の「詩のボクシング」岐阜大会に向けて当大会の主催者と連絡を取りながら大会の準備を進めています。

c0191992_62844.gifバロー文化ホール・「詩のボクシング」岐阜大会・出場者募集!

「詩のボクシング」は、声の表現にポエジーを見出す場

岐阜大会では、全国から出場者を募集しています。「詩のボクシング」は、声の場です。応募される皆さんには、こんな声の表現があるよ、この声の表現でどうだ、といったこれまでにない表現を感じさせていただければと思います。

ところで、日米ポエトリー交流プロジェクトでニューヨークの指導詩人たちと話した際に、彼らは、詩が読まれなくなった、詩を身近に感じられなくなっていると現在の詩状況に対して批判をしていました。そこで新たな可能性を求めてPoetry Slamを導入して子供たちの指導をしているとのことでした。

実は、わたしがドイツに留学していた時からの友人、フランツ・バルテンベルガー(ミュンヘン大学教授)がドイツ日本研究所の所長になって日本に来ており、一緒に何かをやろうということになり、わたしが提案して「日本のPoetry BoxingとドイツのPoetry Slamの比較」というテーマでゲーテインスティテュートで行おうということになりました。

ドイツ国内各地でPoetry Slamは行われており、国内及び国際大会も行われています。ドイツ語圏でいえば、オーストリアでもスイスでも同様のことが行われています。

フランツの住んでいるドイツのミュンヘン、そしてオーストリアのウィーン、スイスのバーゼルでのPoetry Slamを一度観に行ってみようと考えています。

それぞれの国で新たな表現の場を模索しているのだと改めて感じています。

日本のSlamについては、以前書いた下記のブログをご覧ください。

c0191992_62844.gif「詩のボクシング」を始めた頃の日本のSlam状況

# by videoartist | 2015-05-31 11:08 | 「詩のボクシング」

代表退院後、5月23日にアメリカンセンターでワークショップ



5月23日(土)にアメリカンセンターで小、中、高校生の日本側チームへのワークショップを行いました。6月13日(土)に六本木ヒルズのYouTubeスタジオで行われる日米ポエトリー交流プロジェクトの本番に向けてのワークショップでした。本番では、オブザーバーとして、キャロライン・ケネディ駐日アメリカ合衆国大使、ビル・デブラシオニューヨーク市長、ドナルド・キーン博士他が参加します。

指導する中で感じていたのは、これまで「詩のボクシング」で経験したことのまとめのような内容でした。

感じていたことを要約すると以下になります。


1997年に始めた「詩のボクシング」の特徴的な要素は口述性、パフォーマンス性、競技性。「詩のボクシング」の場で発表される作品は、声の表情や身体を使った表現、身体との関係性を表す声のリズムと時に比喩や韻を通して強く聞き手に働きかけるもの。テキストとして見た場合、韻文だけではなく散文もある。

紙の上で表現されるものとは違い、自分の声やことばを目の前にいる観客に向かって届くかどうかを確かめるように投げかける。それらの声とことばを観客は真剣に受け止め、その結果として聞き手の表情のみならずジャッジ判定によって生の反応が得られる。それらの反応の根底に横たわっているのは、声としてのことばの作品を味わうだけではなく「詩のボクシング」の場に表現としての新たな姿と新たな形態を求める思いである。

この場では、紙メディアで読者を失ってきた詩表現の単なる転用は通用しない。なぜなら、その場には厳しい他者である聞き手がいるということ、さらにそこではこれまでのいわゆる詩のようなものを求めてはいないからである。

「詩のボクシング」は、既存の文学に口述性、観客との直接的相互作用、音楽との近さ、公共的な語りの場との近さといった文学本来の使命ともいえる一部を取り戻した形態である。

また、「詩のボクシング」は、文学に本来の興奮を取り戻す可能性のある形態である。ある意味、J-POPコンサートやサッカーの試合のようなイベントになるのである。これまで繰り返し言ってきたように、「詩のボクシング」は、声と言葉の格闘技、声と言葉のスポーツの場である。

[近況報告]退院しました。体重が11kg減りました!f0287498_10473724.jpg


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[ワークショップの感想]

先生がずっと立ちっ放しだったので、大丈夫かなと心配しましたが、さすが、「詩のボクシング」のことになると熱いですね。納得しながらお話をうかがっていました。

最後の盛り上がりもとてもよかったですね。チーム日本になってきたなとおもいました。
この調子ならアメリカに勝てると思います。

# by videoartist | 2015-05-27 13:38 | 「詩のボクシング」

近況報告です!


近況報告です。

4月18日に日米文化交流プロジェクトのイベントがアメリカンセンターで行われました。

東京とニューヨークをネットで結んでライブでワークショップを行いました。
日本側の子供たちの詩はすべて英訳され、米側の子供たちの詩はすべて日本語訳されています。そうでなければ言葉による国際文化交流は難しいでしょう。

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日本側からは、3人よる団体表現と即興朗読を披露しました。団体朗読も即興朗読もニューヨーク側の子供たちはやったことがないので驚き、感動したそうです。

5月に本番前のワークショップを行い、6月にいよいよ日米の自作朗読バトルが行われます。

ところで、わたしはこのワークショップに参加できませんでした。
理由は、1997年に「詩のボクシング」を始めたときから患っていた持病が、いよいよ悪化し手術のために4月に入って入院したからです。6時間に及ぶ手術でしたが、無事に終わりました。

昨日、キャロライン・ケネディ駐日米大使からお見舞いをいただきました。

キャロラインさんが大好きだという米黒人詩人のラングストン・ヒュージ詩集です。
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メッセージもありました。
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日米文化交流に参加している子供たちとスタッフのサイン入りカードです。
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キャロラインさんの気遣いと優しさに感謝しています。

新宿の街が一望できる病室です。
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# by videoartist | 2015-04-22 11:00 | 「詩のボクシング」

選抜式「詩のボクシング」全国大会in北海道・湧別町の様子(動画・1回戦)




2014年5月24日(土)に北海道・湧別町で行われた選抜式「詩のボクシング」全国大会の選手入場と1回戦(敗者復活戦を含む)の様子。

[出場者:選抜16人(対戦試合順) 1回戦(敗者復活戦を含む) 「↑」の意味は、勝ち上がり。]

セリザワケイコ ↑
(千葉大会チャンピオン、第4回全国大会準チャンピオン、国民大会チャンピオン) 
 ×
馬場めぐみ 
(神奈川大会準チャンピオン、第11回全国大会特別枠選手[第54回短歌研究新人賞受賞])  

オオタニ ↑
(ステージ版「詩のボクシング」チャンピオン)
 ×
舛谷万象
(高校生「詩のボクシング」全国大会チャンピオン)

浦田俊哉
(北海道大会チャンピオン)
 ×
寺内大輔 ↑
(広島大会チャンピオン)

高瀬草ノ介 
(高知大会チャンピオン)
 ×
松永天馬 ↑
(選抜式「詩のボクシング」全国大会 in 沖縄・沖縄市チャンピオン)

ハナメガネ
(香川大会チャンピオン)
 ×
ささりん ↑
(宮崎大会チャンピオン、2試合制・選抜式大会チャンピオン、第13回全国大会チャンピオン)

岩﨑圭司 ↑
(北海道大会チャンピオン)
 ×
村上昌子 
(長崎大会チャンピオン、第11回全国大会準チャンピオン)

倉地久美夫 ↑
(福岡大会チャンピオン、第2回全国大会チャンピオン)
 ×
小笠原淳 
(大阪大会チャンピオン)

木村恵美 ↑
(香川大会チャンピオン、第6回全国大会チャンピオン)
 ×
大庭れいじ 
(青森大会準チャンピオン)

# by videoartist | 2015-02-08 08:30 | 「詩のボクシング」

ケーブルTVde講演会・講師 楠かつのり


2014年11月25日に関東学院大学で行われた「最先端の映像表現を楽しむ新時代到来!」と題した特別講義を2015年1月の1ヶ月間、J:COM南横浜、J:COM鎌倉、J:COM小田原の3局が各局週3回合同で放送。

ウェアラブルカメラ(GoPro、アクションカムなど)やDrone(カメラ搭載の遠隔操作のできる小型飛行機(複数のプロペラを持つ超小型ヘリコプター)を使って今後の映像表現の可能性について映像作家であり関東学院大学教授の楠かつのりが話をする。



# by videoartist | 2015-01-10 09:30 | 映像関係

映像詩集「ペーパービデオ・インスタレーション」より

楠かつのり映像詩集「ペーパービデオ・インスタレーション」(思潮社刊)より

ダッハウ

ミュンヘン郊外のダッハウという小さな
町に残されている強制収容所。
シャワー室と呼ばれたガス室。その中
に入りビデオカメラを回す。

山と積み重ねられた棒切れのような死
体の前で、人は棒切れのように死ぬこ
ともあるのだと戦慄し、さらに残酷な死
体を写真の中に探そうとする。

息を呑む音が反響しそうな狭い部屋。

耳は何かを聞き分けようと緊張し、乱れ
ていたビデオカメラのフォーカスがシャ
ワー口を一瞬捉えると、死体があるわけ
でもないのに、目は死体のひとりと合っ
てしまう。

Dachau

A concentration camp remained in a small town,
Dachau in a Munich suburb.
A gas chamber called a shower stall.
I enter the chamber and set up my video camera.

I am impressed by the fact
that a man might die like a stick,
in front of the piled-up corpses which look like more sticks.
And I try to look for inhuman bodies in the pictures.

Such a small room that the sound of holding
my breath seems to echo.

My ears strain to listen for something.
The moment I focus my video camera
on a shower head
I meet one corpse's glance, though there are no corpses.

# by videoartist | 2014-12-14 08:30 | 映像関係

映像詩集「ペーパービデオ・インスタレーション」より


楠かつのり映像詩集「ペーパービデオ・インスタレーション」(思潮社刊)より


犬の視線

嫌がって振り落とそうとする頭を避け
犬の首に超小型ビデオカメラを下げて
散歩に出かける。

犬の視線で撮った映像で、犬の気持ち
を理解することはできないが、いつも
と違う風景が見られるのは楽しい。

映像のほとんどはブレているが、それ
らが渦巻き状の連続であることに、静
止画像を見るまでは気づかない。

渦巻きは中心を持ち、何かを指し示そ
うとするが、それが何であるのかわか
らない。

Dog's Standpoint

When I attach a micro camera to my dogs' head
he hates it and tries to shake it off.
So I hang it around his neck
and we go for a walk.

I can't understand the feelings
in the pictures
from the dog's point of view,
but I like his unusual scenes.

Most pictures are blurry. I can't make
order of the sequence
whirls and whirls
until the image becomes still.

The whirl has a center
pointing to something.
I can't find
what it is.

# by videoartist | 2014-12-11 14:30 | 映像関係

ウェアラブルカメラ特集記事


映像機材専門誌で紹介されるウェアラブルカメラ特集記事

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# by videoartist | 2014-12-08 08:30 | 映像関係

多治見市文化会館でのワークショップの課題・犬と鯉の面白映像


多治見市文化会館でのワークショップの課題



# by videoartist | 2014-11-26 18:00 | 映像関係

映像作品「トワイライト アイ」制作中・予告編公開


現在映像作品「トワイライト アイ」を制作中です。

予告編を公開します。


# by videoartist | 2014-11-23 09:00 | 映像関係

特別講義を行います。


最先端の映像表現に関する特別講義を行います。

GoProやDroneによって映像表現を楽しむ新時代到来!

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ウェアラブルカメラを使った番組制作
機動性あるカメラによる新たな映像表現の到来!
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# by videoartist | 2014-10-03 08:30 | 映像関係

作家・島田雅彦がチャンピオンになって15年振りのタイトルマッチ開催!


ビッグニュース!

2015年10月24日(土)に作家・島田雅彦がチャンピオンとなってから15年振りとなる朗読による世界ライト級タイトルマッチを行います。このタイトルマッチでは、一般参加のトーナメントから誕生したプロ級朗読ボクサー二人が10ラウンドを闘います。ご期待下さい!

また、同日に全国から応募できる「詩のボクシング」岐阜大会を開催します。この大会を代表して選抜式全国大会に出場できる選手も決めます。

また、2015年10月24日(土)に岐阜県で選抜式・全国大会開催!

# by videoartist | 2014-09-23 08:00 | 「詩のボクシング」

ベイクの散歩ノート(未放送分です)


今年の4月からケーブルテレビで放送中(毎月更新、毎週4回放送)の「ベイクの散歩ノート」。この番組ではウェアラブルカメラ(アクションカムやGopro)のみを使用し、空撮ではドローン(マルチコプター)を使用しています。


# by videoartist | 2014-08-30 20:00 | 映像関係

「ことばの力」について考える講演をします。



11月19日(水)に兵庫県内教育研究所連盟研究発表大会において下記内容で講演をします。
「詩のボクシング」の17年間を通して見えてきたもの、感じたことを知ってもらう活動のひとつにしたいと思っています。


1 演 題  「ことばの力」について考える
         ~確かなコミュニケーション力の育成を目指して~

2 趣 旨
  兵庫県では、「確かな学力の育成」に向けた取組の一つとして、「ことばの力」の育成を指導の重点に掲げています。また本研究発表大会の会場である姫路市においても、子どもたちに言語に関する能力を育成するべく、授業改善に取り組んでいます。
  ご講演を通して、参加者(多くは、教育関係者)が「ことばの力」の大切さを再認識し、それぞれの立場で、子どもたちに「ことばの力」を習得させることにより一層努めることを目指しています。

3 当日の概要
(1)日時 平成26年11月19日(水)14:30 ~ 16:00 ※講演時間は90分間
(2)会場 姫路市立総合教育センター 〒670-0935 姫路市北条口3丁目29番地
(3)参加者 約200名(兵庫県内各教育研究所職員及び教員)

# by videoartist | 2014-08-11 10:00 | 「詩のボクシング」

ロボットが完成した!



以前ブログで紹介したロボット・ロビーがデアゴスティーニの70号で完成しました。

約1年半かかりましたが、一度も失敗することなく組み立てることができました。

写真は、ダンスをしているところです。

大学の新学部・新学科では、「ロボット・コミュニケーション」の科目を新たに担当します。

2台のロボットによる「詩のボクシング」を実現したいとも考えています。


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# by videoartist | 2014-08-10 16:00 | ロボット・コミュニケーション

「詩のボクシング」ワークショップと「現代の活弁、声優」ワークショップ



「詩のボクシング」ワークショップと「現代の活弁、声優」ワークショップを行います。

c0191992_62844.gif「詩のボクシング」・「現代の活弁、声優」ワークショップ

このワークショップ参加者の中から2015年の選抜式・全国大会出場者を選出することもあります。

全国から参加できます。

「現代の活弁、声優」ワークショップには、声優を目指している人にも参加してもらいたいです。

「詩のボクシング」ワークショップ 11月8日(土)、9日(日) 13:00~14:30

「現代の活弁、声優」ワークショップ 12月6日(土)、7日(日) 13:00~14:30


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# by videoartist | 2014-07-24 22:30 | 「詩のボクシング」

アメリカ大使館発行のマガジンに日米の中・高校生の「詩のボクシング」の記事



先日行われた日米の中・高校生による「詩のボクシング」(ニューヨークと東京をネット中継で結んで行われた)がアメリカ大使館発行のマガジンに掲載されました。

キャロライン・ケネディ駐日アメリカ大使は、最近アメリカ大使館が行ったイベントで最も印象深いものだと言っているとのことです。

そこでこのイベントを継続すべく近々キャロライン大使が話をしたいということなので、わたしも是非継続できればと考えているので大使館に伺おうと思っています。

AMERICAN VIEW(アメリカ大使館発行マガジン)

Poetry Boxing 言葉を伝える格闘技

c0191992_62844.gifアメリカ大使館発行マガジン・言葉を伝える格闘技

※その時の模様をYouTubeでもご覧いただけます。ドナルド・キーンさんの感想も興味深いです。


[記事の導入文]

皆さん「詩のボクシング」(Poetry Boxing)って聞いたことありますか?これは2人の朗読者が舞台の上で詩を交互に読み、どちらが観客の心を感動させることができたかを競うものです。日本国内でもさまざまな大会が開催されていますが、5月22日に「東京チーム対ニューヨーク・チーム」という形でのイベントが実現しました。会場にはケネディ大使をはじめ、早朝にもかかわらず多くのポエトリー・ファンが詰め掛け、この2組の対決に胸を躍らせていました。審査員は、日本からミュージシャンのVERBALさん、日本朗読ボクシング協会の楠かつのりさん、そしてアメリカから作家のレニー・ワトソンさんの3名が参加してくださいました。

# by videoartist | 2014-07-07 19:30 | 「詩のボクシング」

沖縄での日本映像学会・研究発表6.7



沖縄(沖縄県立芸術大学)で行われる日本映像学会第40回大会でウエアラブルカメラを用いた番組制作について久し振りに研究発表を行います。

当日の発表では、沖縄入りしてウエアラブルカメラで撮影した映像も使います。

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ケーブルテレビで放送した4月号、5月号、6月号のワンシーン。これについても少し紹介します。

このウエアラブルカメラは、今後のネット上での映像公開には欠かせなくなるでしょう。

また、ウエアラブルカメラでの撮影は、放送と通信の関係を考える上でも多くの可能性についての示唆に富んでいます。

# by videoartist | 2014-06-02 08:30 | 映像関係

日米の中高生による「詩のボクシング」&ポエトリー・スラム



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c0191992_62844.gifアメリカ大使館アルバム・当日の様子

キャロライン・ケネディ駐日アメリカ大使の企画で行われた日米の中高生による「詩のボクシング」&ポエトリー・スラムが行われました。

審査員:Jason Duchin (Dream Yard 主宰)・楠かつのり(日本朗読ボクシング協会代表)・Verbal (M-Flo)

チーフ・オブザーバー:キャロライン・ケネディ駐日アメリカ大使

日本とニューヨークの生徒たちの自作朗読は聞き応えがありました。

それに会場の観客の雰囲気もとても良かったです。

ドナルド・キーンさんも観戦されており、動きのない固い詩の朗読に対して自作朗読をした生徒たちの表情豊かなパフォーマンスを褒めていました。

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# by videoartist | 2014-05-22 18:00 | 「詩のボクシング」

5月22日(木)に日米ポエトリーボクシングプログラム


5月22日(木)に日米ポエトリーボクシングプログラムが行われます。英語と日本語による高校生の詩表現の試合をネットを介して行うプログラムです。

[主旨]※抜粋
日本にとって初めての女性の駐日アメリカ大使である、キャロライン・ケネディ大使は、来日以前より、「言葉の力」による青少年の育成、そして表現文化活動を通じた新しい形の異文化・異世代間のコミュニケーションプロジェクトを数々指揮してまいりました。

この度、アメリカ合衆国大使館は、ケネディ大使が慈善活動家として長年携わってこられたニューヨークシティ・ブロンクス地区にて活動をしている NPO Dream Yard と共同で、日米ポエトリーボクシングの同時中継セッションを企画するに至りました。

日本側のサポーターとして長きにわたり日本国内におけるポエトリーボクシングの仕掛け人である楠かつのり様のご協力とご助言を受ける形で、御殿場西高校のご活動を知る事になりました。

日時:2014 年 5 月 22 日(木)0700 集合・0800 開始 (アメリカ東海岸時間 5 月 21 日 1900)

場所:アメリカンセンタージャパン(〒107 – 0052 東京都港区赤坂1-1-14 NOF溜池ビル8階

参加者:御殿場西高校生 5 名・ニューヨークの高校生 5 名

審査員:Jason Duchin (Dream Yard 主宰)・楠かつのり(日本朗読ボクシング協会代表)・Verbal (M-Flo)

チーフ・オブザーバー:キャロライン・ケネディ駐日アメリカ大使

主催:アメリカ合衆国大使館

ルール:朗読ボクシング協会の標準ルールを元に適宜楠氏・Duchin 氏両サイドと協議の上決定

# by videoartist | 2014-05-04 12:00 | 「詩のボクシング」

ウェアラブルカメラの可能性

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# by videoartist | 2014-05-03 17:00 | 映像関係

2014年4月から地元ケーブルテレビでユニークな番組制作開始


2014年4月から地元横浜市のケーブルテレビ局で制作を担当した新番組の放送が開始されます。

人の目線ではなく、犬の目線ですべての映像を構成した斬新なものになっています。

映像のすべてがウエアラブルカメラやアクションカメラのみを使い、空撮や水中撮影なども行っており、テレビ放送としてはこれまでにない内容になっています。

ケーブルテレビでもあるので地域密着型の放送内容にしており、放送回数は再放送を含め週に4回、月に16回になります。
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# by videoartist | 2014-03-24 08:30 | 映像関係

選抜式・全国大会のチラシ案ができました!


5月24日に行われる選抜式「詩のボクシング」全国大会 in 北海道・湧別町を舞台にした映画を製作することを決定しました。

詳細については、固まり次第、できるだけ早くお知らせします。


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# by videoartist | 2014-01-07 22:30 | 「詩のボクシング」

2014年5月24日(土)に北海道・湧別町で開催される選抜式・全国大会への出場者。


2014年5月24日(土)に北海道・湧別町で開催される選抜式・全国大会への出場者。

出場者16人の内、14人が決定。

ささりん 
宮崎大会チャンピオン、2試合制・選抜式大会チャンピオン、第13回全国大会チャンピオン

倉地久美夫 
福岡大会チャンピオン、第2回全国大会チャンピオン

村上昌子 
長崎大会チャンピオン、第11回全国大会準チャンピオン

小笠原淳 
大阪大会チャンピオン

寺内大輔 
広島大会チャンピオン

木村恵美 
香川大会チャンピオン、第6回全国大会チャンピオン

セリザワケイコ 
千葉大会チャンピオン、第4回全国大会準チャンピオン、国民大会チャンピオン 

高瀬草ノ介 
高知大会チャンピオン

馬場めぐみ 
神奈川大会準チャンピオン、第11回全国大会特別枠選手(第54回短歌研究新人賞受賞)  

大庭れいじ 
青森大会準チャンピオン

岩﨑圭司 
北海道大会チャンピオン

オオタニ
ステージ版「詩のボクシング」チャンピオン

他に全国大会で優勝している選手1名と2014年4月27日に香川県・丸亀市で行われる第10回香川大会でのチャンピオンンの出場が決まっています。

16枠の残り2枠に関しては、北海道内から選出します。※予選会の結果、2名ではなく1名を選出する運びになりました。

# by videoartist | 2013-12-27 10:30 | 「詩のボクシング」

アウシュビッツ強制収容所


今日は井筒和幸監督の前期最後の講義でした。

ポーランドのワルシャワへ日本映画祭に招待されて行ってきたとのことです。

滞在期間中にアウシュビッツ強制収容所を訪れ、その時の話を90分してくれました。

井筒監督の話し方は、興味深いです。映画監督が映像を一切使わないで声の言葉だけで話すのですが、どこをしっかり見てきたのか声の強弱からはっきりと見えてきて話の世界に引き込まれます。

特に今日は、声と言葉に熱がこもっていて、監督の強制収容所初体験という新鮮さもありますが、話から湯気がたっているようでした。

わたしもミュンヘン郊外にあるダッハウ強制収容所をドイツ留学時代に二度訪ねた時の話を少ししました。

後期も1科目で一緒に講義を担当します。

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※iPhone5で撮影

# by videoartist | 2013-06-25 19:30 | 映像関係

重要!全国大会の今後の方向性について


  千人ほどの観戦客を集めていたイイノホールでの全国大会
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全国大会の今後の方向性について

すでにお知らせしていますが、2001年に始まった全国大会の開催方法に一区切りつけることになりました。

2013年以降については、不定期になりますが選抜による全国大会を開催する方向で考えています。

この選抜式・全国大会の出場者は、これまで「詩のボクシング」に参加してもらったすべての地方大会やワークショップ、あるいは教育機関等で行った大会に参加した朗読者から選抜することになります。

もちろん、2013年以降に開催される地方大会やワークショップ、あるいは教育機関等で行った大会も対象になります。

さらには、地方大会に参加していない朗読者も自己推薦、あるいは他者推薦によって選抜式・全国大会のリングに上がれるようにしたいと考えています。これによってこれまでよりも全国大会に出場できるチャンスが広がるのではないかと考えています。

選抜式・全国大会を始めるに当たって、2014年には北海道でその第1回目を開催する予定にしています。

日程については、現在調整中ですが、この記念となる選抜式・全国大会では、あの懐かしい、そしてもう一度聴きたい、見てみたいと思う朗読ボクサーたちにも声を掛けたいと思っています。

選抜式・全国大会に出場する面々の発表については、ここでは行いません。来たるべき時に「詩のボクシング」の公式サイトで発表します。⇒www.jrba.net

ご期待ください。

※第10回香川大会は、2014年3月末に予選会を行い、5月初旬に本大会を行うことになっています。この香川大会から選抜式・全国大会へ出場できる選手を決めます。地方大会を経て選抜式・全国大会に出場となる初の朗読ボクサーを決める記念すべき第10回香川大会になるということです。こちらにもご期待ください。


# by videoartist | 2013-06-24 16:30 | 2013年度地方大会&全国大会