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互いを鍛え合う!高岡第一高校


9月30日に富山県高岡市にある高岡第一高校の創立50周年を記念した文化祭に行ってきた。文化祭で「詩のボクシング」の団体戦を行うので指導をしてもらいたいとのことだった。

会場に着くとテレビや新聞の取材の人たちが来ていた。

団体戦といっても、3人対3人の試合もあれば、4人対3人あるいは3人対1人の試合もあり、チームの人数は変則的だった。

進行役は生徒が楽しんでやっていた。会場には笑いが絶えない。下記の写真のようにリングアナウンサーを2人にしたのは、5年前に福井県で行った高校生全国大会の台本に従ったのだという。

その台本は5年前から「詩のボクシング」は良いと言い続けてきた文芸部顧問の先生がたまたま持っていた。また、全体の雰囲気は、静岡県の御殿場西高校で実施している高校生大会の映像を送ってもらって参考にしたという。意外なところでの繋がりを知った。

見よう見まねで初めて実施したとはいえ、すでに何年も行っているかのような充実した内容だった。

リングに敷いてあるのは柔道で使う畳。時間の計測は、柔道の試合で実際に使っているもの。ただし、時間の経過は、選手たちは見ることはできない。見ることができるのは、観客とジャッジのみ。だが、ジャッジも観客も見ている様子はなかった。

生徒たちは、柔道よろしく勝ち負けではなく、互いの言葉と人と交わる心を鍛えるものとしての「詩のボクシング」に真摯に取り組んでくれていた。やや大袈裟かもしれないが、勝ち負けを超えていた。だからなのだろう、生徒たちの表情のみならず、その声を聴いたわたしも晴れやかな気分になれた。

この大会を実施した文芸部の先生は、3年後に富山県で開催される全国高文祭で高校生全国大会を行いたいと言っていた。来年行われる宮崎県での高校生全国大会の流れが富山県にも引き継がれることになれば嬉しい。

「詩のボクシング」を12年やってきて、また毎年年間1000人以上の声を聴き続けて思うのは、美意識(美を感じ理解する心の働き。芸術や自然の美を味わうときに働く意識)からすれば、勝ち負けにこだわり過ぎている人たちの言動は醜いということ。朗読を聴いていても、その醜さは自ずと表われてくる。また、そういった人たちの「詩のボクシング」に参加した後に発せられる言動には、その醜さが凝縮されていたりもする。


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※チャンピオンになったのは、1人で3役をこなした「チーム杉守」チーム。一番下の写真が杉守くん。テニス部に所属しているというが、作品の内容とその表現力は目を見張るものがあった。
by videoartist | 2009-10-02 10:30