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気仙沼からの知らせ


気仙沼市で発刊されている新聞に気仙沼新報があります。その7月14日に掲載された記事が仙台市の日野修さんから送られてきました。


街談巷説「琴瑟相和」

数日前、NHKラジオで音声詩人・映像作家、日本朗読ボクシング協会代表の楠かつのりさんが、東日本大震災のことを話していた。話が進むうちに気仙沼市階上出身の日野修さんの話が出てきた。

日野さんは「詩のボクシング」宮城大会で2度チャンピオンになり、全国大会に出場した経験を持つ。その時の様子を録音された放送で初めて聞いた。

ずうずう弁で独特のイントネーション。朗読する日野さんの声に50年近く前の"日野少年"とともに、数多くの光景や思い出が走馬灯のようによみがって妙に懐かしかった。

楠さんは、東日本大震災の直後に日野さんと連絡を取り、被災地の様子を把握していた。日野さんからは、気仙沼の実家は大丈夫だったが、親戚や友人が津波で流されたと緊迫した声で報告があった。

その声と共にテレビが映し出す光景は悲惨で、「詩のボクシング」に出場した人たちの顔が次々に浮かび安否情報の交換となる。宮城大会の常連出場者であった参議院議員の熊谷大さんも、そのひとりだという。

日野さんは、現在、紙芝居「ももたろう」の代表も務めており、仕事のかたわら幼稚園、児童館、デイサービス、企業イベントなどで大型紙芝居や創作紙芝居などを公演している。

全国大会に出場した日野さんの作品は、「めんこいおらいのおがたっこ」。独自の言い回しに思わず吹き出してしまったが、同年代には心当たりがあると思うので紹介したい。「おがだっこ」は「女房」のこと。


として作品を全文引用しています。

この記事は三陸新報に勤めていた日野さんの小学校の先輩、近藤公人さんが執筆したとのこと。そして日野さんは、「気仙沼で『詩のボクシング』ができたら最高ですね」と添えてくれていました。

わたしは先日の秋田大会の後、青森市で一泊し、翌日仙台市に寄った。

そして現地の人に津波被害の大きかった仙台空港から荒浜地区、塩釜港、多賀城市内の七ヶ浜を案内してもらった。

至る所に瓦礫や車などが積み上げられ、瓦礫の撤去が進んだとはいえ、その傷跡は生々しい。

荒浜地区は、津波の被害があってすぐに200から300の遺体があると報道されていたところですが、案内してくれた彼が、ここは瓦礫や泥の中に手や足が突出していたと説明してくれたとき、目の前には見えていない惨状がはっきりと見えたように感じられました。

その見えたものとは、連日報道されていたニュースでも新聞や雑誌などに掲載された写真でも見ることのなかった光景で、それは紛れもなく彼の声と言葉によってわたしの心に映し出されたものでした。

多種多様なメディアが発達した現在において、このように声でしか伝えられないものがあるのだと改めて感じていました。

日野さんが言ってくれているように、気仙沼で「詩のボクシング」ができたらいいと思っています。

人は内なる思いを声として発し、それらの声を聴くことによって元気になることがあるからです。
by videoartist | 2011-07-21 09:00 | 「詩のボクシング」