日々にイメージを採取する!


by videoartist
カレンダー
S M T W T F S
1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30
31

第2回[前期]全国大会チャンピオンと準チャンピオン、第8回神奈川大会チャンピオン誕生!SPマッチの結果


7月7日に第2回[前期]「詩のボクシング」全国大会が行われ、保泉久人選手が優勝、永沢たかし選手が準優勝となりました。

保泉選手は昨年の秋田大会チャンピオン、一方の永沢選手は、「詩のボクシング」に今回が初挑戦です。決勝戦での判定は、2対1でした。

この[前期]全国大会は、地方大会を経ることなく全国から直接応募できるところが例年10月に行っている全国大会と異なるところです。つまり、地方大会が開催されていない地域から全国大会に出場できるチャンスを与えているのが[前期]全国大会です。今回の出場者は、全国からの応募者51人の中から選出されています。

昨年の[前期]全国大会は16人。今回はその半数になる8人で行いましたが、人数が多い少ないではなく、8人で行えば8人なりの「詩のボクシング」独特の時間の流れを生み出すと改めて感じさせてくれた大会でもありました。

c0191992_62844.gif第1回[前期]全国大会の結果

そして、チャンピオンの保泉久人選手と準チャンピオンの永沢たかし選手に今年の10月27日(土)に開催される第12回全国大会への出場権を授与しましたが、出場することになれば特別枠選手として出場が優先される扱いになります。出場しない場合は、他のこれまでの大会の中から特別枠選手を選出します。

この全国大会の前に「声と言葉のボクシング」団体戦が行われ、「チームつ・く・ば」がチャンピオン、「海鮮」チームが準チャンピオンとなり、10月27日に開催される第4回「声と言葉のボクシング」団体戦・全国大会へ両チームが出場することになりました。

 チャンピオンの保泉久人選手c0191992_4451956.jpg



第2回[前期]全国大会を終えて

保泉久人

昨年の7月、地元秋田で行われた大会で優勝する事ができましたが、後期の全国大会の日程と私がアリーナMCを務める地元のプロバスケットボール球団のホームゲームが重なってしまい、泣く泣く出場を諦めました。

その念願の全国大会。各地のチャンピオンの他、直接応募された「詩のボクシング」の猛者達がエントリーとあって気負うところも正直ありましたが、私は文学的に才能がある訳ではありません。表現の技法も専門家の方から見たら稚拙なものです。そこで初めから決めていたのは、「自分のここまでの人生を語ろう」というものでした。沢山の出会いの中で頂いた言葉。心が解れたり、優しくなった瞬間をリングに届けて、観客の皆さんにもホンワリして頂こうと、超短編のエッセイを四本だけ書き上げました。

文章は目で読む物と耳で聞く物では異なります。私はフリーのラジオパーソナリティ。いつもマイクに向かう時に心掛けているのは、「言葉や表現がリスナーに届いているか?」と言う事。聴いて下さる方がそれぞれの心の中で様々な映像を思い浮かべて下さるよう朗読する事をこの大会でも心掛けました。それが今回の勝因に繋がったのだと思います。

僭越ですが、少し想う事を。私は幼い頃から武道やスポーツを嗜んで参りました。道場やフィールドの入退場では必ず一礼します。審判や関係者に名前を呼ばれたら「ハイ」と返事をし、試合会場で整列したら、姿勢正しく待つものだと習いました。言霊のぶつかり合いの「詩のボクシング」、一部の出場者の不遜な態度が残念でなりません。返事をしない、礼をしない、姿勢正しく座らない。また、表現は自由だとは言え、自分の言霊を込めた原稿をパフォーマンスとしてリングに投げ捨てる行為を目にしたのは驚きでした。日本語を使い、想いや感情をステージで表現し、更に、それが試合という場なら、立ち居振る舞いも考えてみては如何でしょうか?



 準チャンピオンの永沢たかし選手c0191992_452111.jpg


  両選手共に生まれは秋田県。9月15日(土)の第4回秋田大会が大いに期待されます!
c0191992_533116.jpg



 チーム つ・く・ば 筑波大学附属小学校2年生チーム
c0191992_10461199.jpg



 海鮮・チーム 
c0191992_10493230.jpg



同日同会場で行われた第8回神奈川大会のチャンピオンの座には菊池奏子選手が就きました。

神奈川大会も前回とは異なり変則の10人で行っています。当初は8人で行う予定でしたが、予選会参加者が多かったので予選通過者を2人増やしました。

第8回「詩のボクシング」神奈川大会トーナメント表。10人でどのように試合が行われたのかがわかります。画像をクリックすると拡大されます。
    ↓
c0191992_5164139.gif


菊池選手は「詩のボクシング」に3、4回挑戦していると言っていましたが、決勝戦で菊池選手と声を合わせた晴流奏選手は初挑戦でした。2人とも和服だったので、前衛芸術とまでは行かないまでもキッチュな美的雰囲気を作り出していました。決勝戦の判定は、こちらも2対1でした。

神奈川大会からは、菊池奏子選手が第12回全国大会へ出場します。


 菊池選手がリング中央。赤コーナーに晴流選手。c0191992_5552693.jpg



最後に行われた第2回[前期] 全国大会チャンピオンと第8回神奈川大会チャンピオンによるスペシャルマッチ1ラウンドは、第2回[前期] 全国大会チャンピオン・保泉久人選手の勝ちとなりました。この試合は、観客及びゲストジャッジ全員で判定を行いました。


全国大会への意気込み

菊池奏子

「詩のボクシング」に初めて参加してから、五年経ちました。
このたびは、全国大会に出場することができ、大変うれしく思います。
小さいころから、人の身体の細部を見るのがとても好きでした。

まつげの影のかたちや、桜貝のようにつやつやした爪や、くるみのようにかわいらしい弧を描くくるぶし……そういったものを見つけるといつも、肋骨の奥のほうをきゅっと締め付けられたような、恋にも似た甘酸っぱい気持ちになります。

わたしにとっては、人の身体がひとつの博物館のようなもので、眺めても眺めても飽きることがありません。そんな気持ちをすこしでもいいから、他の人に伝えてみたい、身体のあちらこちらの細部が描く美しい曲線をかたちに、言葉に、唇のうごきに、表してみたい……と思い、神奈川大会ではそんな詩ばかりを詠んでいました。

わたしのひとりよがりで偏狭な世界を、詩のかたちにのせて披瀝するのはほんのすこし勇気のいることでしたが、こうして全国大会に出ることができたということは、少しは伝わったのかな、とうれしく思います。

神奈川大会を一言で表すと、変奏曲、というのがぴったりだったと思います。重苦しい事実をあえて軽妙に語った落語、前へ前へと進むエネルギーに溢れたパントマイム、日常の愛すべきささやかなものごとに目をむけた詩歌、原発に対する思想を巧妙で猥雑なかたちにあらわした詩など、「詩のボクシング」ならではのバリエーションに溢れていて圧倒されました。そういった詩をきいたり、対戦したりするのは緊張しましたが、面白かったです。

[前期]全国大会チャンピオンとのスペシャルマッチでは、三十年もののシングルモルトのように濃厚で重厚な保泉久人さんの美声に酔いしれ、完敗しました。稀有な体験ができたことに、感謝しています。

全国大会でも、わたしの想像の手の届かないところにあるたくさんの変奏に出会えることを、とても楽しみに思います。


by videoartist | 2012-07-08 09:00 | 2012年個人戦・団体戦全国大会