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いよいよ全国大会へ!


11月1日(土)は第2回長崎大会本大会が行われ、21日(土)の第9回全国大会に出場する最後のチャンピオン・代表が決まる。

6月13日の神奈川大会から10月24日の山梨大会までを振り返ってみると、今回の全国大会出場者はどの選手も表現力に富んでいて実にユニークだ。これまでも同じようなことを繰り返し言ってきたようにも思うが(もちろん、毎回そう思うので)、今回は違う。10年目にして揃った16人(長崎大会代表を除く)のチャンピオン朗読ボクサーだと誇張することなく言えるだろう。当日、観客は、劇的な試合展開に遭遇することになるだろう。そんな予感がしている。

そして、今回の全国大会は、ライブでのみ観ることができると再度言っておこう。


ところで、下記のNHKのページで東京大会代表となった月乃光司選手が大会を振り返っている。

NHK福祉ポータル
ハートネットピープル
月乃 光司「ひきこもりになって良かった」

c0191992_62844.gifhttp://www.nhk.or.jp/heart-blog/people/tsukino/post_365.html

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※ワークショップ型東京大会のリングで朗読する月乃光司選手。
by videoartist | 2009-10-30 00:10

ジャッジという役割



「詩のボクシング」のジャッジは、厳しい他者としての役割を果たしている。

他者が見えにくくなっている現代において、ジャッジの存在が教えてくれるものは大きい。

さらに言えば、人が人と関係を切り結ぶのが難しくなっている中で、自己承認欲求が強過ぎると感じられる自己中心的あるいは独りよがりな表現では人の心を打つことはできない。

人が人に対する優しさが得られるとすれば、他者の厳しさをどう受け止めどのように受け入れられるかにある。そこに至るまでに他者との関係に苦い思いを重ねることも必要だろう。

言うまでもなく、その優しさはハウツー本を読むように言葉によって観念的に得られるものではない。リングに立つ身体によってのみ得られるものだと言っておきたい。


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※第8回全国大会のジャッジの面々。手前から、若林真理子さん、工藤直子さん、雨宮処凛さん、ふかわりょうさん、内館牧子さんらがジャッジを担当してくれた。
by videoartist | 2009-10-29 11:00

昨日、第3回山梨大会inつるの本大会が行われチャンピオンが誕生し、チャンピオンがそのまま全国大会に出場することになった。

チャンピオンは、岩崎健一選手。

今回の山梨大会は、とにかく楽しかった。選手もジャッジも観客も二度とはない場に響く声と言葉を堪能したと思う。

特にレフェリーの眠っているような表情で目の覚めるような「ファイト!」の声を発するギャップと後に選手として突如朗読することになった、その出来すぎた成り行きには驚かされた(当日1人欠場者が出た。彼は予選会に参加しており、ルールに従ってその代わりとなった)。そして彼の人柄の良さがにじみ出た声と迷走した内容の即興朗読を聴きながら、わたしは不覚にも涙を流しながら笑っていた。それは本当に久し振りのことだった。

もちろん、笑っただけではない。16人の選手の声と言葉が心を強く打っていた。

「詩のボクシング」は、人と人が観念ではなく身体で触れ合う場だと改めて感じることができた良い大会だった。

来年の大会も開催することになっているが、ぜひとも1人でも多くの人に観に来てもらいたいと思う。これぞ「詩のボクシング」という朗読を楽しんでもらえることだろう。

山梨大会を終えて、今年の全国大会まであと1人、長崎大会代表を待つだけとなった。

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3分間に想いつづる
「詩のボクシング」都留で県大会
岩崎さん優勝、来月全国へ
2009.10.25 山梨日日新聞

第3回「詩のボクシング」山梨大会inつる(詩のボクシング山梨大会実行委員会主催)本大会が24日、都留・都の杜うぐいすホールで開かれた。選手はボクシングのリングに見立てたステージ上で、オリジナルの詩を朗読して勝敗を決め、中央市の岩崎健一さん(44)が優勝した。

9月に開かれた予選会を勝ち抜いた選手ら16人が出場し、トーナメント方式で熱戦を繰り広げた。

選手は青、赤のコーナーに分かれ、レフェリーのゴングを合図に1人3分間の持ち時間で発表。平和や恋愛のほか、自身の旅行経験や子どもたちへのメッセージなど、思い思いのテーマを選んで言葉につづり、感情を込めて朗読した。

日本朗読ボクシング協会の楠かつのり代表ら5人が審査員を務め、どちらが観客の心をとらえたか判定。決勝戦は「坂道」「夕日」をテーマに即興で詩を作り、岩崎さんが優勝した。

岩崎さんは11月に都内で開かれる全国大会に、県代表として出場する。

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[全国大会に向けて]

岩崎健一


僕にできることは、僕のやりたいことでした。

「詩のボクシング」の挑戦は、今回で二回目になります。

僕は音楽活動もしていることから、少し舞台慣れや言葉には自信があったのかもしれませんね
だから誘われた時もあまり迷うことなく決めました。

初参加の時も、歌詞を読めばいいか、なんて思ってましたが、歌詞だけでは、言葉が足りたないことを痛感する結果になり一回戦負けで帰り道は悔しくて悔しくて車の中で、ぜんぜんダメじゃん!と叫んでました。

歌詞と詩は違うだよ 岩崎君!
それから「 詩のボクシング」は 考えるキッカケを与えてくれました 。
僕に何が出来るだろう?って。

随分寄り道や遠回りをしましたが、家族のことやカンボジアやお遍路の強烈な旅の中から生まれたほんものの言葉を声にしよう!これしかない!っと太腿辺りを手でパンッとひとつ叩いて、僕のやりたいことが決まったのでした。

二回目の今回は、迷いがなかったので、声を出すことや ちょっとずつ衣装も変えたりしながら楽しむことができました。

決勝戦の即興詩はシビれましたが、あんな吐きそうな緊張感はなかなか味わえないので、全国大会でも最後まで吐きそうな緊張感を味わえる幸せものになれるように、僕からいちいち連絡しなくても僕の活躍ぶりが 周りの人に届くように、リングの上で燃えて燃えて僕の居場所を照らして、みんなの帰り道を明るく照らす声や言葉を届けたいです。

どこにいても、何をやっていても、僕はココで、岩崎健一になる!

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※第3回山梨大会inつるチャンピオン・岩崎健一選手。
by videoartist | 2009-10-25 09:15 | 「詩のボクシング」

今日は、これから第3回山梨大会本大会のために都留市に向かう。報告は明日、このブログで!

最近のブログでは、高校生大会ついての報告が多かったが、「詩のボクシング」に取り組んでいるのは高校だけではない。小、中学校でも取り組んでいるところが多い。

一昨日は、兵庫県の小学校の先生から初めて取り組むのでとアドバスを求められた。また、昨日は、愛知県の中学校の先生から下記のメールをもらった。来年の大会を観ることができればと思っている。

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初めまして。突然のメールで失礼致します。

私は、愛知県にある犬山市立犬山中学校で、国語の教員をしています。

早速ですが、本校の国語科の取り組みの中に、詩のボクシングを入れさせて頂いて、4年目を迎えました。詩のボクシングを行うようになり、子ども達の言葉に対する意識が変わってきたように感じています。

思春期の子ども達が、あれほど素直に自分の気持ちを伝えられるのは、詩のボクシングを行っているからだと、本当に感謝致しております。本年度も、11月13日に、全校決勝戦を行う予定でおります。

このような取り組みを行えるのも、楠先生のおかげであると思っております。本当にありがとうございました。

また、機会がございましたら、是非犬山中学校へも足をお運び頂き、ご指導して頂けると有難く思います。突然のメールにて失礼致しました。

愛知県犬山市立犬山中学校 国語科主任 
by videoartist | 2009-10-24 08:50

11月21日(土)の全国大会まであと一カ月となった。

今回の全国大会には、17都道県から各地の大会でチャンピオンになった朗読ボクサーが集まって来る。

全国大会の最大の魅力は、なんといっても全国各地から集まって来た朗読ボクサーの声を存分に楽しめることだろう。1年の歳月をかけて積み重ねられたものが、その日のリングに凝縮される。

全国大会は、一回性のライブの場であり、その日に起こったことは二度と再現することはできない。だから、身体を会場に運び、その身体で体感するしかない。特に今回の全国大会は、11月21日の会場だけでしか観ることができないことを伝えておきたい。


昨夜、作家の島田雅彦さんから全国大会のオープニングで「闘いの歌」を快諾したとの電話があった。美輪明宏さんも絶賛した世界ライト級チャンピオンの朗読を8年振りに「詩のボクシング」のリングで聴ける。

また、現代美術家のヤノベケンジさんからチャンピオン・トロフィーの制作を間に合わすとの電話をもらった。会場に来てトロフィーを渡してもらいたいと誘ったが、当日は外国での展覧会があり、無理とのことだった。

写真の記録は木村伊兵衛賞受賞の写真家、大西みつぐさんが引き受けてくれた。

そしてリングアナウンサーのパブロ・サンチェス・松本さんもレフェリーの藪下秀樹さんも忙しい中、今回もリングの底支えをしてくれる。松本さんは福音館書店の編集長、藪ちゃんは宝島社の編集者で、最近和田アキ子さんの本を担当したという。

全国大会の準備は着実に進んでいる。


※全国大会(個人戦、団体戦)のチケットの購入手続きは、11月16日で締切です!
 手続きをお急ぎください。

※チケット購入方法は下のアイコンをクリック!


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by videoartist | 2009-10-21 08:30

声の文化というものは、常に人と人とのコミュニケーションに結びついている。
しかし、声で表されたものは、メモに走り書きされるように残るものではない。
そのために記憶できるように型に嵌める必要があった。
その型とは、強いリズムや反復とか対句を用いたり、韻をふむといった方法を生み出すことであり、これが詩の起源ともなっている。日本語のリズムである五七調、七五調もそうであり、それが俳句や短歌の五七五や五七五七七の型になっていることは言うまでもない。

また、人の記憶しやすいものに格言や諺があるが、実はそれらも声の文化の中で培われた型である。


10月17日に文芸道場の北海道・東北ブロック大会で行われた高校生「詩のボクシング」大会(会場:文翔館)は、見応え聴き応えがあった。今回は山形県内で継続的に行われて来た大会の中でも最も内容が充実した良い大会になった。高校生選手の表現レベルも高かった。北海道及び東北6県から集まった高校生たちは、同じ高校生たちが発する声と言葉を堪能し、満足したようだった。

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チャンピオンは、北海高校3年生(北海道)の梶田万智子さん。彼女の声にさまざまに表情を持たせた表現力には感心した。作品の構成も実にうまい。また、即興の出来も素晴らしかった。





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準チャンピオンは、花巻北高校1年生(岩手)の川村大吾くん。彼の作品はシニカルで反語的、その作品を話しかけるようにして読む。その話しかけのテクニックの上手さによって聴き手は、彼の作品世界へとあっという間に引き込まれていた。




そして翌日の17日は、文芸道場の近畿・中部ブロック大会で「声から文字へ 文字から声へ 『詩のボクシング』の場で発見したこと」と題した講演をした。会場は、とてもいい雰囲気だった。自作朗読のワークショップも行った。そして質問も受けたが、会場に笑いが起こるようにエピソードを挟んで気持ちよく応えることもできた。終わった後に高校生たちから、「話が楽しかったです」、「面白かったです」と言ってもらえたのが嬉しかった。

ところで、文芸部員が読んでいる本のリストというものがあったが、そのほとんどが小説だった。それも高校生たちが感情移入できる若い人の作品が多い。例えば、日日日(あきら)という作家は結構読まれている。その一方、詩はリストの中になかった。谷川俊太郎という名前さえなかった。残念ながら、詩はまったく読まれなくなっていると感じさせられた。詩の世界に高校生に愛読される日日日的な詩人も見当たらない。現代詩などというものは、高校生の言語感覚として求められなくなっているのだろう。もちろん、そのことと「詩のボクシング」は直接的に関係することはないが、わたしとしてはやはりさびしい思いがした。
by videoartist | 2009-10-18 22:00

青い声と言葉


高校生演劇を観ながら、この若い声と言葉と演技は、若いではなく青い声と言葉と演技といってよいと思った。

若さゆえではなく、青いがゆえに抑えても抑えきれない勢いのエネルギーが湧き出てくるものである。その青さを2日間に亘って堪能した。青く尖ることがないと稲穂のように黄金色に実を成すこともない。

ところで、高校の部活では、演劇部にはあまり生徒が集まらないと聞く。人気は、スポーツ系の部やダンス部、軽音楽部などだそうだ。


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明日は、山形市で開催される文芸道場の北海道・東北大会で1道6県の高校生朗読ボクサーが声を合わせる「詩のボクシング」高校生大会が行われる。その講師として招かれている。ここでも青き声と言葉を聴けることを楽しみにしている。

そして明後日は、岐阜市で文芸道場の東海・近畿ブロック大会が開催される。愛知県、三重県、静岡県、京都府、岐阜県の文芸専門部の高校生たちが集まってくる。わたしは、「声から文字へ、文字から声へ」と題した講演と高校生に自分の声と言葉を楽しんでもらうワークショップを行う。ここでも青い勢いを感じさせてもらいたい。

文芸部も演劇部同様、年々生徒が集まらなくなっているそうだ。もちろん、中には多くの生徒を集めているところもあると聞く。それは指導する先生の熱意に依るところが大きいとも聞く。

しかし、人気がないとは、工夫がないともいえるのではないか。物事を楽しめるようにするためには、工夫も必要だ。演劇にしても文芸にしても、人の声と言葉には飽きることはない。それをどう楽しみ身になるものできるか、そこに工夫がいる。もちろん、「詩のボクシング」は、工夫という点にいても手本にしてもらってよいものだと思っている。
by videoartist | 2009-10-15 10:30

「声と言葉のボクシング」団体戦・全国大会に出場する山口チーム3人の紹介。

山口チームは、3人全員が女性。最強のユーモアのセンスを持った林木林選手と最強の方言の語り部長州やまんば選手、そして大駱駝館に所属してヨーロッパ公演の経験を持つさのまきこ選手がチームを組み、全国大会のリングに上がってくる。

これで団体戦が盛り上がらないわけがない。

お見逃しなく。

※コメント欄に山口チーム3人への応援メッセージを寄せてください!


 林木林選手 第4回「詩のボクシング」全国大会チャンピオン
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林木林(はやしきりん) 絵本作家など

名前に木が五本。
「詩のボクシング」山口大会出場に際して
冗談で名前に植樹してから、数年が立ちました。

その間、
はやしもくざいと読み間違えられ、
きききりん?と首をかしげられ、
りんぼくりん?と不思議そうに言われ、
ついにパーティで台湾人の方からも、
りんむーりんさん?中国人ですか?と聞かれ、
国際的な気分になりました。

ルビがないと読めない名前だったと
気付いた時には小さな夢が芽生えてきました。
もう一本植樹して六本になったら、はやしりんりんに、
七本になったら、はやしもりりんに、
八本になったら、はやしもりもりに、
最後に九本に増やして、もりしんしんに、
木を増やして育ててみたいものです。

言葉はいつも私に夢を与えてくれます。


 さのまきこ選手 第6回「詩のボクシング」山口大会チャンピオン
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私が山口大会の審査員を勤めさせて頂いた時、突出した才能を感じた林木林さんと、恩師の長州やまんばさんと組まさせていただいたチームは、うまく噛み合えば、非常にパワフルで、しかも、山口チームらしい女のたおやかさが表現できるのではないかと思っています。

ご期待下さい!


 長州やまんば選手 「詩のボクシング」山口大会出場者
              元中学校理科教員 最年長83歳 第1回全国大会出場者

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団体戦と云えば運動会。花は騎馬戦、棒倒し。押しのけ掻き分け、踏み付け、引き倒し、取っ組み合いに楽しさの胸躍る。息合わせが、二人三脚、三人四脚。他人の足と紐で結べば只の歩みもままならない。いずれにしても戦いは戦い。負けて悔しい花一匁くらいの気持ちなら、ま、いいか。だが、真夜中に猫の如く尖らした爪で壁や柱をガリガリ口惜しさに引っ掻く、そんなドジだけは踏みたくないんですがねぇ。
by videoartist | 2009-10-11 08:00 | 「声と言葉のボクシング」

2010年の全国大会開催が10月16日(土)に決まった。

10回目となる「詩のボクシング」全国大会と2回目となる「声と言葉のボクシング」団体戦・全国大会を同日、同会場で行うことにもなった。

日程も10月に戻し、会場もイイノホールの近くに戻し、人の声を楽しむ場としての在り方も「詩のボクシング」を始めた原点に戻し、そして何よりもライブとしての場を徹底させ2010年の全国大会は開催される。

新たな出発ともなる「詩のボクシング」及び回を重ねる「声と言葉のボクシング」の場に期待していただきたい。

また、2010年の全国大会では、通常の対面式のリング設営に戻す。リング4面に客席を設けるのは、今回開催される全国大会限りで継続されることはない。だから、来月[2009年11月21日(土)]の全国大会はぜひとも見逃さないようにしていただきたい。


そして、2010年の全国大会の翌月、11月7日(日)にステージ版「詩のボクシング」を上演することを[予定ではあるが]決めた。このステージ版では、人が人の声を聴けるように心を開くまでに至る過程とステージに立つ人たちのリアルな人間模様を通して、自分の言葉を声にして人に伝える、あるいは人に伝えたいことが本当にあるのかという本質に迫りたいと考えている。構成と演出は、前例のないやり方なので非常にスリリングなステージになると思う。

新たな声の場の創出にも期待していただきたい。
by videoartist | 2009-10-10 08:00

吉本隆明、糸井重里



吉本隆明さんが昔よく物事は10年続けるとモノになると言っていた。「詩のボクシング」は、10年を越えた。そして糸井重里さんが、『ほぼ日刊イトイ新聞』の発行が10年を超えたところで、「吉本隆明さんの語った『10年、毎日続けたらいっちょまえになる』の話」と題した記事を載せていた。

わたしも初期のイトイ新聞で連載をさせてもらったことがあるので、イトイ新聞の存在をいつも身近に感じている。糸井さんとの視覚詩の合作もある。また、イトイ新聞の場を使わせていただいた一宿一飯の恩義<時代錯誤的な言い方と笑われるかもしれないが>もある。

その糸井さんにジャッジを担当していただいた時に、ジャッジ席にいた詩人らしき人たちの感想を耳にして、「何を言っているのか、さっぱりわらなかった」と言っていた。わたしには、糸井さんがなぜそう言ったのか理解できた。その人たちは、場を感じているのではなく、声による表現の場という見方を欠いたまま、詩であるか、詩でないとかの視点で屁理屈を言っているだけのようだった。

以後、いわゆる文字としての表現にしか詩の存在理由を見出せない人には、「詩のボクシング」の場でのジャッジは適さないと思い、そのように対応させていただいている。もちろん、「詩のボクシング」に出場して声の言葉で表現してもらうのは大いに歓迎する。

ところで、10年経ったとはいえ、いまだに参加者には(と言っても、ほんのごく一部だが)、場というものを介さないで、「詩のボクシング」のリングに上がって、他の参加者のことを考えないで、その場を批判する人がいる。そんなことをするより、自分の表現によって、その嫌な場を凌駕すればそれでよいのではないか。あるいは、嫌な場に近づかなければよいだけの話。そういった人は、わざわざ用意してもらった場を使わせてもらっているいう一宿一飯の恩義の意味を理解することはないだろう。

「詩のボクシング」が10年続いたことについては、昨日のブログにも書いたが、10年以上やってきて見えてきたものは沢山ある。そしてモノになったと感じられることもある。

例えば、上手い下手ではなく、人の声を楽しめる場としての「詩のボクシング」、その場作りの考えが基本姿勢としてしっかりモノになっていると思う。

そしてこれからは、その経験をどのようにして1人でも多くの人に伝えられるのか、という難題でもあるが、その難しいさを乗り越えられるように場作りを楽しめるようにしたいと思う。


明日から2日間、神奈川県高等学校演劇連盟主催の演劇発表会の審査員として青年座の俳優の方と小田原へ行く。
by videoartist | 2009-10-09 09:00