今回の北海道大会は、観応え、聴応えのあった大会でした。
16人の朗読ボクサーの声と言葉のパンチが、観客の心を激しく打っていました。そのことを試合が終わった後の観客の表情からもうかがい知ることができました。
観客からは早くも次回の北海道大会に期待が寄せられていました。
浦田選手は今回で4度目の北海道大会チャンピオンですが、チャンピオンになってもさらなる高みを目指して精進し、なおかつ着実に表現力を高めていることが感じられました。
チャンピオン・浦田俊哉
北海道大会の感想と全国大会に向けての意気込み
浦田俊哉
北海道大会は、今回で10回目を迎えました。そのうち、上湧別で開催されたのは、今回を含め8回です。
上湧別は北海道のオホーツク地方にある非常に小さな町で、中心都市の札幌からは車で5時間かかるため、決して気軽に足を運べる距離ではありません。
しかし、8年間続いてきました。これは、携わるスタッフの皆さん、そして参加している選手の熱い気持ちが作ってきた8年間だと感じています。
大会自体も年を重ねるごとに円熟味が増し、ここ数年は非常に見応え(聴き応え)のある攻防が繰り広げられています。
そして、何より独自の世界を持った人達がずいぶん増えました。参加しながら、ビシビシとその進化を肌で感じています。
そのような中、幸運にも昨年に続き北海道チャンピオンという栄誉を手にすることができました。
「幸運にも」は、「本当に幸運にも」と言い直さなければならないかもしれません。
特に今年は、5度目の対戦となる因縁の相手岩崎圭司さん、実は初対戦の馬場めぐみさん、そして昨年の全国でも当たった成長著しいオオタニさんとの決勝と、いつ負けてもおかしくない状況の中で、最後に手を挙げられたときはビックリして腰が抜けました(実話)。
ですが、その強豪達との対戦、そして北海道大会の朗読ボクサーが発した一つ一つの言葉が、今まで以上に私に力を与えてくれます。漲ります。
これで4度目の全国となります。ああ、なんて贅沢なんだろう。あのリングに立つことを想像するだけで、気持ちは高揚し胸が高鳴ります。この感覚は、いつになっても変わりません。あのリングに立てる。また言葉と出会える。素直に嬉しい。
残された時間、背伸びせず、自分と同化した自分自身の言葉を見つけ、磨いていきたいと思います。ベストを尽くします。横浜で会いましょう。
浦田さん4度目V 湧別 「詩のボクシング」道大会
2012.7.29
【湧別】ボクシングのリングを模した舞台で自作の詩を朗読する、第10回「詩のボクシング」北海道大会が28日、オホーツク管内湧別町で開かれた。同管内遠軽町の中学教諭浦田俊哉さん(43)が2年連続4度目の優勝を果たし、10月に横浜で開かれる全国大会の出場権を得た。
湧別町と札幌での予選を勝ち抜いた16人が出場、トーナメント形式で表現力を競った。浦田さんは、朝のひげそりの時間が家族とのコミュニケーションの場になっていることを表現した詩などで勝ち進んだ。
昨年の全国大会でフォーク歌手のなぎら健壱さんに敗れた浦田さんは、「プロの言葉に近づけるよう、全国大会までにもっていきたい」と話した。
●第2回[前期]「詩のボクシング」全国大会の様子
tvk番組「にほんごであいらぶゆう」番外編より
非常に短いですが、第2回[前期]「詩のボクシング」全国大会の様子を垣間見ることができるでしょう。